- 転職の面接回数はどれくらいが一般的?
- 次に控えている面接の対策はどのようにすれば良いんだろう?
- 次の面接ではどのようなことを聞かれるんだろうか?
- 転職面接の回数が増えたけどどういう意図なんだろう?
このような面接に関する疑問を持つ人も少なくないでしょう。
志望度が高い場合、面接に関する疑問や不安が噴出するのも無理はありません。
少しでも面接通過率を高めようと対策するにも、在職中に転職活動を行う場合、面接対策に割くことができる時間は限られています。
そのため、より効率的に面接対策を行う必要があります。
この記事では転職面接の回数やその他疑問、面接対策についてご紹介します。
- 転職面接の平均回数
- 面接回数が増減する理由
- 各段階に応じた面接に関する知識、対策
- 面接官からの印象を推し量れる指標
この記事を読んで、面接に関する疑問や不安を解消して限られた時間で効率的な面接対策を行いましょう。
この記事の目次
転職で面接の回数で一般的な数
転職において面接回数は一般的に2~3回程度であることが殆どです。
新卒の面接回数に比べて比較的短いケースが多いです。
厚生労働省の調査結果によると、2016年段階で新卒の3年以内の離職率は32.0%にも登ります。
新規学卒就職者の就職後3年以内離職率 ( )内は前年比増減
【 大学 】 32.0% (+0.2P) 【 短大など 】 42.0% (+0.5P)
【 高校 】 39.2% (▲0.1P) 【 中学 】 62.4% (▲1.7P)引用元:厚生労働省
一方で転職率は30代以上にもなると、転職率は低い傾向にあります。
引用元:「平成 30 年雇用動向調査結果の概況」厚生労働省
この調査データを見てわかる通り、新卒者は企業での就労経験が殆どないので離職率が高く、さらに採用コストも転職者よりも高い傾向にあるため、より慎重に採用面接を重ねた上で採用決定を行います。
一方で、転職者は新卒者よりも離職率が低く、スキルや実績が豊富な場合、採用検討期間が長いと他社に転職される可能性があるため、面接回数も少なくなる傾向にあります。
転職の面接回数が増える場合
転職活動において面接回数が増えると、「私は採用される可能性が高いのかな、、?」と期待しますよね。
企業が転職面接を増やす理由には複数のパターンがあります。
それぞれについて確認しましょう。
採用の可否を決めきれない場合
以下の内容のいずれかについて、採用と判断するには不安材料が残る場合、改めて不安な部分について再確認するために面接回数を増やすことがあります。
- 企業理解が十分か
- 即戦力になるスキルがあるか
- 他の社員とマッチするか
- 十分に思慮していたうえで自社を応募しているか
別職種に適性を感じた場合
面接の結果、素質や経歴から判断するとむしろ応募した職種とは別の職種の方が適正があるとみなされた場合、再度別部門の担当者と面接の機会を設定することがあります。
自身が応募した職種への就職が希望する場合は、率直に自身の将来のビジョンがあり、本来希望していた職種につきたい旨を伝えましょう。
現場社員と合わせて親和性を確かめたい場合
能力が十分にあり、企業の価値観とマッチしていると感じたものの、社員との人間関係がうまくやっていけるか心配な場合や囲い込みを目的として現場社員との面接機会を用意される可能性があります。
転職の面接回数が減る場合
一方転職の面接回数が少ない場合、どのような理由が考えられるのでしょうか?
書類選考の段階で即戦力を期待している
書類選考の段階で、スキルや実績から明らかに即戦力であるの判断された場合、他社への転職を決定されることを防ぎたいのが企業の本音です。
そのため、あえて早期に内定通知して入社をせまることを目的として、面接回数を少なくすることがあります。
採用納期が迫っている
会社の採用計画として定められた採用納期が迫っているような場合、面接回数が多いことによる応募者の他社への転職リスクを防ぐために、面接回数を少なくするケースがあります。
とにかく採用目標達成したいという本心から面接回数が少なくなる場合もあります。
最終面接担当者が面接する時間がある場合
面接の際に好印象であり、面接担当者に「この応募者を他社には渡したくない。」と感じられた場合、社内に最終面接担当者がいる際には最終面接まで続けて行うケースもあります。
応募する身としては突然会社の代表や役員等が面接の場に登場して驚くのも無理はありませんよね。
このようなケースは余程面接担当者が「この応募者はうちの会社に欲しい!」と感じてかつ最終面接担当者が社内にいる際に限定されるので滅多にないことではあります。
仮にこのような事態になったとしても、「何も用意していない、、どうしよう。」と焦る必要はありません。
面接担当者は採用に非常に前向きであるため、通常の最終面接より有利であると考えられます。
聞かれたことに対して、自分の考えをありのままに伝えましょう。
未経験職種への転職成功を左右するのは年齢
経験した業務に嫌気がさして、心機一転新たな業務にチャレンジしたいという方も少なくないでしょう。
しかし、未経験職種に応募したところで万人が採用されるわけではありません。未経験職種への転職の可否を左右するのは年齢です。
通常、20代であれば経験業務においても実績を上げる途上であることが多いため、未経験採用の場合においても潜在的な資質を判断材料にした上で未経験でも一から教育する前提で採用されるケースがほとんどです。
しかし、30代以降にもなると仕事で確立した価値観が邪魔をして企業の雰囲気や教育体制にうまく馴染めないため、業務遂行にスキルを要する職種においては未経験採用はしない企業が多いのが現状です。
30代以降で未経験職種にチャレンジしたい場合は、職種が限定されることを心に留めておきましょう。
面接の段階毎の知っておくべき知識
前述の通り、転職市場における面接回数は2~3回程度であることがほとんどです。面接の段階に応じて面接官の役職や重視される点が異なります。各面接に応じて重視される点が異なるため、当然段階に応じた対策を行うことが面接対策において重要となります。
ここでは面接の各段階において知っておくべき知識をご紹介します。
一次面接に関する知識
書類選考を通過して第一の関門は一次面接です。半数以上の応募者はこの1次面接で不合格となります。
少しでも通過率を上げるためにこれからご紹介する1次面接に関する知識を頭に入れた上で、対策を行いましょう。
一次面接で重視されること
一次面接で重視されることは事業に対する理解度や会社との相性等です。
会社の社風や風土、事業への理解度等から一次面接通過の可否を判断されることが多いでしょう。
一次面接で聞かれること
一次面接では志望動機や自身の強みや弱み、自己PR等の一般的な内容が聞かれやすいです。
上記のような質問を通じて応募者の人間性や企業の社風との親和性について確認した上で面接通過の可否を決定することが多いでしょう。
一次面接の担当者
一次面接では基本的に人事もしくは配属時に直属の上司となる人が面接を担当することが一般的です。
もし面接が2回で終了する場合は、一次面接で入社した際に直属の上司となる役職者が応募職種の部門責任者が面接官となるケースが多い傾向にあります。
選考で重視されるポイント
一次面接の選考で重視されるポイントは以下の通りです。
- 基本的なビジネスマナー
- 業界や企業理解を深めているか
- 基本的な業務能力
- 企業文化や風土とのマッチング
人事が面接担当である場合、上記を重視して面接通過の可否を決定することがほとんどでしょう。
一方で、配属時に直属の上司となる予定の社員が担当者である場合は、本記事において2次面接で重視されることとして記載しているようなより業務能力について深く問われる可能性が高くなります。
いずれが面接官であった場合にも柔軟に対応できるように準備不足しておくことをお勧めします。
一次面接の通過率を上げるコツ
一次面接の通過率を上げるためには、業界や企業理解を深めることが重要です。
業界や企業に対する深い理解に裏打ちされた志望動機や入社後に実現したいことについてのエピソードは、面接官に強い好印象を与えます。
例えば入社後に実現したいことについてのエピソードとして以下のような回答は、NGです。
これでは具体的にどのように売り上げに貢献すべきか全く伝わらないため、面接官の印象に残りません。
以下のような具体的なエピソードが望ましいでしょう。
今回は具体的なイメージするために、webディレクター職種への応募を例にしました。
業界理解を深めることで、上記のように貢献する点や貢献するために行う行動を具体的に伝えることが望ましいです。
先ずは「自身が応募先企業のビジネスにどのような点で貢献するのか。」を明確にしましょう。
当然、ビジネスマナー等の基本的な事項についても確認されるため、服装や話し方等にも十分注意する必要があります。
二次面接で知っておくべき知識
二次面接に挑む前に知っておくべき事項がいくつかあります。
二次面接で準備不足が理由で失敗しないためにも、確認しておくことをお勧めします。
二次面接で重視されること
2次面接で重視される点は、実務能力や実績です。
2次面接を通して、募集している職務内容や職位に相応しい実務遂行能力の有無を判断するケースがほとんどです。
二次面接の担当者
二次面接の担当者は、入社した際に直属の上司となる人が面接担当者であるケースが多いです。
ただし、企業の規模によっては採用と採用予定職種の現場の連携が困難なため、同職種の別の役職者が対応するケースもあります。
基本的には自身の応募する職種と同職種の担当者が少なくとも1人は面接担当者として配置されることが通常です。
二次面接で聞かれること
実務経験や自身の仕事で挙げた実績を中心に聞かれることがほとんどです。
もちろん志望動機も聞かれますが、即戦力を重視した転職面接においては、入社後すぐに離職するリスクを防ぐ目的で、具体的な目的意識をもって応募しているのかを判断する程度であることが一般的です。
未経験者採用の場合、入社後の教育を経て中長期的な活躍を期待するケースが多く、その分離職されては意味がないため、志望動機をより深く聞かれる傾向にあります。
二次面接で重視されるポイント
二次面接で重視されるのは、第一に業務適性です。
業務適性を判断するために以下の内容が重視される傾向にあります。
- 過去の業務経験の内容
- 過去の業務実績
- 過去の業務経験と自社の業務の親和性
第二に入社後離職する可能性に対する判断です。
採用した社員に入社後すぐに離職されたら採用計画も狂ってしまい、採用コストも余計にかかる可能性があります。
そのため、志望動機の明確性、論理的整合性や自社の業務に対する関心度合いを通じて離職する可能性を判断されます。
二次面接の通過率を上げるコツ
二次面接の通過率を上げるためには以下の2点を重点的に対策として行う必要があります。
- 業務の成果を整理する
- 志望動機を作り込む
それぞれの対策について具体的に確認しましょう。
業務の成果を整理する
二次面接で面接官は過去に応募者が挙げた業務実績とその再現性を確認します。
実績の再現性を判断するために、実績について以下のような点をチェックすることが多いです。
- 実績の大きさ
- 実績を上げた要因
- 実績を上げるにあたり、課題を感じた点
- 課題と判断した理由
- 実績を上げるためにした施策や行動
大きな実績を挙げていたとしても、上記の内容についてうまく回答できないと実績の信憑性に疑義を生じさせることにもなりかねません。
上記の内容についてあらかしめ整理しておくことで、面接官からの実績に関する質問に対してもスムーズに相手に回答して、「この人なら自社の課題を発見して改善することで同様に実績を上げることが出来る。」と納得してもらうことができます。
志望動機を作り込む
論理性が高く、具体的な志望理由を伝えることで、面接官が「この応募者は明確で納得感のある志望理由から当社を志望しているため、採用しても離職には繋がりにくいだろう。」と判断される可能性が高くなります。
志望理由をなぜ?を繰り返すことでより具体的に深掘りしてみましょう。
なぜ?を繰り返すことで志望理由が具体的になり、面接官が十分に納得しうる内容となります。
最終面接に関する知識
最終面接は、転職面接における最後の関門です。
突破して、内定を掴み取るために必要な知識を確認しましょう。
最終面接の担当者
最終面接は企業の代表や役員、部長クラスが行うケースがほとんどです。
経営の一端を担う面接官ならではの経営視点での質問をされることも少なくありません。
最終面接で重視されること
最終面接では以下のような点を確認される傾向にあります。
- 将来企業が目指す姿に共感できる人間か
- これまでの仕事で培ってきた価値観
- 応募者の入社意欲の確認
- 事業に関する理解
最終面接では業務能力や実績を深く聞かれることは稀です。
経営的な視点から、会社の将来目指す姿に共感できるかを応募者の仕事に対する価値観を通して確認されるでしょう。
最終面接で聞かれること
最終面接では志望動機や自己PR等の基本的な質問を通して、経営者の視点から業界の事業構造の理解の深さや自社への志望度の高さを判断されます。
最終面接では以下のような質問をされることが多いでしょう。
- 担当する事業を成長させるために必要なこと
- 仕事で成果を出す上で重視していること
- 弊社での仕事を通じてどのような能力を獲得したいか
- 他社ではなく弊社を志望する理由
このような質問を通して、内定辞退の可能性や自社の将来目指す姿への共感度合いを確認されることが一般的です。
最終面接の通過率を上げるコツ
最終面接までに、企業の求める業務能力についての確認はクリアしている場合がほとんどです。
企業や業界についての更なる調査や志望動機をより具体的かつ論理的に構築することに時間を割きましょう。
面接の場で企業からの印象を判断できる指標
志望順位が高い企業であればあるほど、面接の場で面接官の反応が気になりますよね。
ここでは面接官の反応から自身の印象を推し量ることが出来るパターンについてご紹介します。
面接時間の長さ
面接時間の長さから印象を推し量れる場合があります。
面接の序盤で面接官が自身の不採用を決定した場合、無駄な時間を割かないために短時間で面接が終了することがあります。
一方で面接官が自身に興味を持った場合、より詳しく応募者の情報をヒアリングして次の面接担当者に伝えるために面接時間が長くなるパターンがあります。
しかし、応募者の志望動機に一貫性が見られないので論理的整合性を確かめるために、面接が長時間に及ぶ場合もあります。
面接時間の長さは自身の印象を測る指標の1つにはなりますが、様々な理由が考えられるため、決定打にはなりません。
次回面接予定日を聞かれた場合
次回面接予定日を聞かれた場合は、少なくとも現時点では悪い印象を与えていないと判断できます。
ただし、自身よりもさらに好印象の応募者が現れた場合、採用予定人数を考慮して不採用となる可能性もあります。
面接時点で不採用を決定している場合に、次回面接予定日を聞くことはあまりないので、面接官からの印象を推し量る手法の1つとしては有効でしょう。
入社後の話題が具体的
入社後の話題が具体的な内容に発展した場合、面接官がより具体的に応募者を採用した際の人員配属等について検討していると考えられます。
そのため、入社後の話題が具体的であればあるほど、面接を通過する可能性は高いと推測できます。
他の企業の選考状況に関する質問
面接官から他の企業の選考状況に関する質問をされた場合、応募者が他社への転職を先に決められないようにしようとする意識が働いています。
「この応募者は他社に渡したくない。」と面接官が感じた場合、次回面接日が早まるケースもあります。
このような場合、採用される可能性は高いと判断できます。
まとめ
この記事では転職における面接回数や各面接における知識をご紹介しました。
面接における応募者の反応や応募者への期待度に応じて面接回数が変動することがあります。
また、それぞれの面接において、見られるポイントや対策が異なります。
面接の段階に応じた適切な対策を行い、通過率を上げることが内定を勝ち取るために重要となります。
この記事を繰り返し読んで、面接の各段階に柔軟に対応する能力を身につけることで、転職を成功に導きましょう。