45歳以上で転職することは現実として可能なのでしょうか?
45歳以上で転職を成功させている人の数は年々増加傾向にあります。
企業はこれまでの業務経験で培われたマネジメント能力を欲している傾向にあります。
この記事では45歳以上の転職希望者に対する転職市場の現状や転職活動を行う際の注意点やポイント、活用できるサービスなどについてご紹介しています。
- 45歳以上に対する転職市場での現状
- 45歳以上で転職活動を行なう際の注意点・ポイント
- 45歳以上からの転職活動で活用できるサービス
この記事を読んで、45歳以上からの転職成功を実現するために必要な知識を手に入れましょう。
この記事の目次
45歳以上に対する転職市場での現状
実際に45際の転職者に対して、転職市場の反応はどのようなものでしょうか?
担当者の採用意向
厚生労働省の雇用政策研究会が行った調査によると、「45歳以上55歳未満」に対する企業の採用意向として「良い人材であれば採用したい」「積極的に採用を強化したい」と回答した採用担当者の比率は42.9%でした。
引用元:「その厳しさに中高年が絶望、「シニア転職」に失敗する人の特徴とは?」ビジネス+IT
特に「良い人材であれば採用したい」と回答した採用担当者の割合が多く、39.8%となりました。
つまり、業務経験や実績が豊富であり、即戦力となる人材をであれば採用したいと考える採用担当者が多いことがわかりますね。
未経験の職種等に挑戦しても45歳以上で転職する場合、業務経験や実績を採用基準として重視される傾向にあるため、良い人材とはみなされる可能性は低いでしょう。
筆者の人材支援の経験上、採用担当者の45歳以上の人材採用に対する積極性は、業界にも左右されると考えられます。
具体的には以下のような条件が当てはまる業界は45歳以上の未経験者でも積極的に採用する傾向にあるでしょう。
- 採用が売り上げに直結する。
- 未経験者でも業務遂行しやすい。
例えば、運送業界やタクシー業界等が好例です。
未経験業界や職種への転職を検討する場合は、上記の条件に当てはまる業界を中心に転職活動を行うと良いでしょう。
45歳以上の人材に求める能力
45歳からの転職において、企業は特に管理職としての経験者を求める傾向にあります。
45歳以上の転職者が新卒として就職活動を行った時代はバブルであり、求人倍率が1.46倍にも登りました。
この当時、大企業への就職することが主流であったため、中小企業が採用に苦戦した時代でもありました。
そのため、大企業での業務で培ったマネジメント経験を中小企業を中心に求められる傾向があります。
これまでに企業での人材育成等のマネジメントによって成果を出した経験があれば採用されやすいと考えられます。
現に総務省の労働力調査によると、45歳以上の転職者は年々増加しています。
引用元:「50代の転職、「安定」より大切なモノは?」日本経済新聞社
若年層には求めることができない深い業務経験に裏打ちされたマネジメント能力を欲している企業が年々増加していると考えられます。
45歳以上で転職する際の注意点
では45歳以上から転職活動を行う場合、どのような点に注意すべきなのでしょうか。
業務経験や実績を活かせる求人を探す
特別な意向が無い限り、過去の業務経験や実績を生かせる求人を中心に応募することをお勧めします。
30代前半までは未経験業務でも潜在能力が採用可否を決定する際の評価要素に含まれるケースもあります。
しかし、45歳以上の応募者に対しては、即戦力となる人材が求められるため、過去の実績や業務経験を中心に評価されます。
もちろん前述の通り、業界によっては45歳以上の未経験者も積極的に採用しているケースもあります。
ただし、業界も限定されて年収も下がる可能性があるため、可能であれば業務経験や実績を活かせる求人を中心に転職活動を行うことをお勧めします。
求人数が少ないことを理解する
若年層と比較した際に、45歳以上にもなると積極的に採用したい企業が少ないため、求人数が少なくなります。
応募可能な企業自体が少ないため、各企業の面接に丁寧に対策を行うことが重要となります。
各企業の業務において求められている能力を具体的に考えた上で、自身の培ってきた能力のアピールするポイントを把握しましょう。
未経験の業務への転職は困難
45歳以上の転職において、未経験業務への転職は基本的には困難です。
ただし、未経験でも業務遂行が可能な業務であれば、積極的に採用している業種もあります。
当然そのような業種は限定されるため、基本的には45歳で未経験歓迎の求人を狙って探すのは避ける方が無難です。
給与が下がる可能性があることを理解する
特定の企業で長年勤務する場合、業務スキルの向上やそれに伴って培われた成果に基づいて給与が上昇していきます。
しかし、転職先の企業は面接の際の対話でのみ、応募者の能力や実績を判断できます。
転職先の企業にとって、応募者の業務能力や実績の再現性に対する不確定要素が残るため、前職と同額の給与を支払うことは難しいと考えられます。
転職先での業務を通じて、自身の業務能力や実績を証明することで、前職の給与金額まで昇給することを目指しましょう。
実績や業務経験が必須
前述の通り、45歳以上の転職者にはマネジメント能力を主とした実績や業務経験が求められます。
そのため、実績や業務経験がない場合、特定の業種を除いて、転職先を見つけることは困難であると考えられます。
45歳以上からの転職を成功させるポイント
ここまで、45歳以上で転職する際に知っておくべき注意点について解説しました。
45歳以上からの転職活動を成功させるためにはどのような点に注意すれば良いのでしょうか?
ここからは45歳以上で転職を成功させるための方法についてご紹介します。
実績を中心にアピールする
これまで説明してきた通り、45歳以上の転職希望者に求められるのは即戦力です。
採用担当者に自身の即戦力としての有能さをアピールするために、自身のもたらした実績を中心に自己PRを行いましょう。
マネジメントによる実績をアピール
45歳以上の転職者に関して、企業は管理職として採用したい傾向にあるため、マネジメントを通した成果をアピールすることが有効でしょう。
マネジメント能力をアピールするには、以下の内容を中心に伝えると自身の有能さが企業に伝わりやすいです。
- マネジメントしたチームの規模
- 自身が部下を教育して得た成果
- マネジメントで意識していること
- チーム一丸となって達成した経験
等
謙虚な姿勢を忘れない
長年仕事に打ち込むと、新卒の頃のような新しいスキルを吸収するために人の話を素直に受け入れる姿勢を忘れがちです。
長年の業務経験を過信するあまり、人から指摘されたことが鼻につき、素直に応じることが難しいこともあるでしょう。
企業側も40歳以上の採用を検討する際、自社の風土や仕事のやり方への順応性を懸念する傾向にあります。
そのため、面接においても実績や業務能力をアピールしつつ、謙虚な姿勢を忘れないようにする必要があります。
在職中に転職活動を行う
転職活動は在職中に行うようにしましょう。
40代以上にもなると、基本的に転職市場では採用をシビアに検討される傾向にあります。
そのため、退職してからの期間にブランクがあることに対して「就業意欲が低い。」とみなされてマイナスの印象を与えることが、採用決定の可否に大きな影響を与えかねません。
40代以上の採用にシビアな転職市場において、少しでも不採用となる余地を残さないためにも、在職中に転職活動は行うようにしましょう。
45歳からの転職成功に活用できるサービス
ここまで40代の転職を成功させるための方法についてご紹介しました。
45歳から転職活動を成功させるために活用できるサービスはどのようなものがあるのでしょうか?
転職エージェント
転職エージェントに相談することで、企業の本当に採用したい人材要件を集めたデータベースから合格可能性が高い求人だけをピックアップして紹介してくれます。
転職サイトにおいて、年齢や性別を応募要件に含めることは労働施策総合推進法により禁止されています。
第九条:事業主は、労働者がその有する能力を有効に発揮するために必要であると認められるときとして厚生労働省令で定めるときは、労働者の募集及び採用について、厚生労働省令で定めるところにより、その年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならない。
そのため、採用担当者が本当は採用要件として年齢や性別を考慮していたとしても、求人に記載されることはありません。
何度も述べてきた通り、45歳以上の応募者に対して転職市場はシビアに採用可否を判断します。
採用担当者が本音では40代の採用を検討する気がないにもかかわらず、求人には法律上の問題のため、年齢制限が記載されていないケースも少なくありません。
転職エージェントは、法人営業担当が企業担当者からヒアリングした本音の採用要件を元に、自身の業務能力や実績と親和性が高い求人だけをピックアップしてくれるのです。
転職エージェントを利用することで、自力で求人サイトから応募するよりも、効率的に転職成功にたどり着く可能性が高くなるでしょう。
転職サイト
転職サイトに掲載される求人には年齢制限等の記載がないため、40代以上の転職において活用できるシーンは限定されます。
しかし情報収集の一環として、多様な企業の求人を見ることで、自身では想像し得なかった経験を活かせる業務を発見できる可能性があります。
転職エージェントに相談する前に、あらかじめ応募してみたい求人をリストアップしておいて類似の求人も含めて、自身の採用される可能性が高い求人を精査してもらうのもおすすめです。
ハローワーク
ハローワークは管轄地域の求人しか掲載されていないことが特徴です。
企業にとっても無料で求人掲載を行うことができて、ハローワーク経由で人材雇用することで助成金も受け取ることができるため求人は多数掲載されています。
ただし、無料であるが故に求人を出す企業も玉石混交のため、応募する企業の選定には注意が必要です。
キャリアセンター
出身大学のキャリアセンターでも就職相談を受けることが可能です。
キャリアセンターでは以下のようなサポートを受けることができます。
- 個別のキャリア面談
- 求人情報の紹介
- OB、OGの情報公開
利用を希望する場合は、ご自身の出身大学のホームページをご覧下さい。
東京しごとセンター
都内の仕事に限定されますが、東京しごとセンターの利用もおすすめです。
東京しごとセンターは東京都によって設置された就職相談からスキルアップを目的としたセミナー、求人紹介までをワンストップで行なっている施設です。
民間の就職支援会社とハローワークが連携してサービス運営を行っているため、より高度なサービス提供が期待できます。
利用を希望する場合は、以下の総合相談ダイヤルにご連絡ください。
東京しごとセンターに関する情報 | |
電話番号 | 03-5211-1571 |
所在地 | 東京都千代田区飯田橋3丁目10番3号 |
営業時間 | 平日 午前9時〜午後8時 土曜 午前9時〜午後5時 ※日曜、祝日及び年末年始(12/29〜1/3)休業 |
おしごとアドバイザー
おしごとアドバイザーは厚生労働省が運営する転職相談窓口です。
転職活動に関するあらゆる相談に対して、キャリアコンサルタントがアドバイスを行なっています。
電話相談のため、気軽に相談できることが特徴です。
おしごとアドバイザーに関する情報 | |
電話番号 | 03-5211-1571 |
所在地 | 電話相談のみ |
営業時間 |
平日 午後5時〜午後9時 土日祝日 午前10時〜午後9時 |
45歳以上からの転職を成功させた声
ここでは実際に45歳で転職を成功させた人の喜びの声を掲載します。
実際に45歳からの転職活動を成功させている人が多数いることを知ると、安心できますよね。
https://twitter.com/makenai45/status/1271579486652268544?s=21
https://twitter.com/makenai45/status/1271314362146230272?s=21
46回目の誕生日を迎えました。
— モノコト68@Webディレクターxブロガー (@monokoto68) June 7, 2020
40代でもWeb業界でバリバリ仕事ができています。
✅45歳で転職をした
✅45歳でブログを始めた
✅45歳でテレワーク初体験
何歳でも挑戦できるし
何かを始めるのに遅すぎることはない
46歳の今年もワクワクしています。
あなたの未来もきっとワクワクするよ。#誕生日
まとめ
今回は45歳からの転職活動の現状や、転職活動する際に知っておくべき注意点、転職活動を成功させるための方法や活用できるサービス等について解説しました。
45歳から転職を行う際は、自身が即戦力となることを実績を中心にアピールすることで、転職成功率が高まります。
転職エージェントに相談して採用される可能性が高い求人をピックアップしてもらうことで、より効率的に転職活動を行うことができます。
特に未経験職への転職を希望する場合は、「未経験者大歓迎」と求人に記載されていても、実際は年齢を採用基準に含めている企業もあるため、あらかじめ転職エージェントに相談することをお勧めします。