「人間関係が辛い...」会社を辞める前に試すべき対処法とは?

先輩や直属の上司、同僚との人間関係がうまくいかず仕事を辞めたいと感じている人も少なくないのではないでしょうか?

  • 業務上での嫌がらせを受けている。
  • 自身の陰口や悪口を言われることに疲れた。
  • 上司から理不尽なことを言われるのがもう限界。
  • 同僚と比べて嫉妬する自分に嫌気がさした。
  • 先輩から嫌味を言われるのに疲れた。

上記のような悩みを抱えてこの記事にたどり着いた方も多いと思われます。

皆さん初めまして。私自身人間関係が嫌で新卒入社した会社を半年で辞めた経験があります。

上司から理不尽に人前で叱責されることに限界を感じて、わずか数ヶ月で退職してしまいました。

そんな筆者が人間関係で仕事を辞めたい人が、退職前に出来る人間関係の改善方法や人間関係で仕事を辞めたいと感じた場合の対処法を中心に解説します。

この記事を読んでわかること
  • 人間関係が原因で仕事を辞めたい人の割合
  • 誰との人間関係で悩んで退職する人が多いのか
  • 職場での人間関係を改善する方法
  • 人間関係で仕事を辞める前に出来る対処法
  • 円満退職するために知っておくべき注意点

この記事を読んでいるあなたが人間関係で悩んで仕事を辞めたい際に、一度退職するのが正しい判断なのかを考えるきっかけとなれば幸いです。

人間関係が原因で仕事を辞めたい人の割合

エンジャパンのユーザーアンケート結果によると、人間関係が原因で仕事を辞めた人は全体の27%にも及びます。

人間関係がきっかけで退職を決めた人の割合

引用元:「『エン転職』ユーザーアンケート調査 結果発表」エンジャパン

職場での人間関係が悪いと、仕事に集中できず成果も出しづらくなるでしょう。

特に業務上でも嫌がらせ等を受ける場合、業務の遂行にも支障をきたすため、仕事を辞めたいと感じるのも無理はないですよね。

誰との人間関係が原因で退職を検討する人が多い?

では、誰との人間関係が原因で退職を検討する人が多いのでしょうか。

エンジャパンの調査によると、先輩との人間関係が45%を占めています。

続いて、同僚との人間関係が22%となっています。

 

誰との人間関係が原因で退職を検討する人が多いのか

引用元:「1万人に聞く「職場の人間関係」意識調査」エンジャパン 

職場の人間関係を改善する方法

職場の人間関係を改善する方法

職場での人間関係を改善するにはどのような方法があるのでしょうか?

エンジャパンが行なったユーザーアンケート調査によると、職場での人間関係を改善するために努力している内容については以下のような点が挙げられています。

人間関係改善のための対処法ランキング
  1. 「相手の価値観を理解する。」(47%)
  2. 「相手の置かれている状況を考える。」(47%)
  3. 「仕事以外のコミュニケーションを増やす。」(38%)

職場での人間関係を改善するための対処法に関する調査

引用元:「1万人に聞く「職場の人間関係」意識調査」エンジャパン

それぞれの人間関係とうまく付き合う方法について解説します。

相手の価値観を理解する

業務上で同じ内容を伝えたとしても、それぞれの価値観は異なるため、人によって受け取り方は三者三様です。

先輩や同僚等との会話を通じて、価値観を推し量り、「この人にこの内容を伝えたら、どのように感じるか。」を予測する必要があります。

つい人は自分の価値観というフィルターを通して「自分にとって普通である事だから、相手にとってもそう感じるだろう。」と判断してしまいがちです。

 

そのため、出来るだけ客観的に相手に物事を伝える前に相手の感じ方について予測を行うことで、相手を不快に感じさせる確率は低くなるでしょう。

相手の置かれている状況を考える

相手に物事を伝えるタイミングによっては、話し相手にとって精神的、時間的な余裕がないケースもあります。忙しい状況では心にもゆとりがない状態のため、普段よりも粗雑な扱いを受けることもあるでしょう。

 

また、相手がプライベートで辛い状況下に置かれている可能性も否定できません。自身が不快な言動や扱いを受けたその場だけを切り取ると、相手の事を嫌いになるかもしれません。

しかし、自分が相手と同じ状況に置かれているとすれば果たしてあなたは寛容に対処できたと言い切れるでしょうか。

相手の事を嫌いになる前にまずは相手の置かれている状況や背景を理解した上で、人間性を判断しましょう。

仕事以外のコミュニケーションを増やす

相手は業務を円滑に遂行するために、敢えて距離を置いた振る舞いを行うケースもあるでしょう。

例えば、入社したての後輩に対して、業務理解を深めるためにあえて自力で業務を行うよう促すこともあるでしょう。

仕事とプライベートの振る舞いを分ける人も少なくありません。

ベースメントアップス株式会社の行った調査によると、職場とプライベートのキャラについて「全く違う。」、「ほとんど違う。」と回答した人の割合は約6割程度存在します。

職場とプライベートにおけるキャラに関する調査結果

引用元:「多くの社会人は職場でキャラを演じている!?社会人の42%が職場とプライベートでは全くキャラが違うと回答!」ベースメントアップス株式会社

実は会社ではあえて嫌われ者を演じているが、プライベートではとても親しみやすい人間性を持つ人もいると考えられます。

仕事帰りに飲みに誘ってみると、嫌だと感じていた人の意外な一面に驚くかもしれません。

人間関係で仕事を辞めたいと感じる瞬間

人間関係で仕事を辞めたいと感じる瞬間

人間関係に関するストレスは積み重なっていくものです。

積み重なった人間関係に関するストレスに対して、限界を感じて仕事を辞めたいと感じるのはどのような場面なのでしょうか?

ハラスメントを受けた時

セクハラやパワハラ等のハラスメントを受けた瞬間に「もうこの会社にいても余計なストレスがたまる!」と感じて、退職を決意することもあるでしょう。

ハラスメントが職場内で横行しているようなケースにおいては、社内に相談しても理解してもらえないことも多いでしょう。

本来あらゆるハラスメントは、法律上容認されるものではありません。

しかし、弁護士に相談してハラスメント行為に対して損害賠償請求することを考えると、精神的な負担も大きいため、仕事を辞めることを決意することも少なくないでしょう。

上司から理不尽な扱いを受けた時

上司からの嫌がらせとも感じる理不尽な扱いを受けた際に、「仕事を辞めて、嫌な上司から解放されよう。」と考えることもあるでしょう。

実際にベースメントアップス株式会社が行ったアンケート調査によると、直属の上司に対して「理不尽な人」と感じている人は43%となりました。

直属の上司に対する人間性に関するアンケート調査結果

引用元:「社会人の43%の人が理不尽な上司の下で働いている…理想の上司はどうあるべきなのか?部下たちのリアルな意見!」ベースメントアップス株式会社

実際に以下のような悩みを持った経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

  • 理不尽な評価をされて昇進できない。
  • 上司が尊敬できないので成長できない。
  • 責任をなすりつけられたことがある。
  • 自分の成果を横取りされたことがある。

上司からこのような不当な扱いを受けてなお仕事を続けることは難しいと感じるのも、無理はないでしょう。

陰口や噂を立てられた時

日本法規情報が実施した意識調査において、職場での人間関係に関するストレスの中で「噂話、陰口を言われること。」(26%)は2番目に大きい要因となりました。

人間関係でストレスを感じる場面に関するアンケート調査結果

引用元:「「職場の人間関係のストレス」…その中でも一番イヤなのは「人前で、注意を受けること」」日本法規情報株式会社

「あの人は〇〇さんと不倫しているらしいよ。」、「あの人はプライベートではだらしない人らしい。」等の自身に関する根拠のない噂話や陰口を囁かれるのは愉快な事ではありません。

職場における嫉妬心等から共通の敵を作ることで、仲間意識を共有するためにこのような行為に及ぶ人も少なくないでしょう。

もし自分自身も誰かの陰口や噂話をした経験がある場合、噂話や陰口を囁いた個人を追求しても、「あの人も陰口を言っていたくせに。」と思われることでより事態が悪化するケースもあると考えられます。

追求すればするほど、広がっていく陰口や噂話に辟易として仕事を辞めたくなるパターンもあります。

業務上での嫌がらせを受けた時

円滑に業務を遂行する際に、同僚や先輩と協業することもありますよね。

業務を遂行する際に、自身が頼んでいた業務の進行を敢えて遅らせる等の嫌がらせを受けた場合、自身の業務の成果にも悪影響を与えかねません。

業務進行に支障をきたすような嫌がらせを受けた場合は、社内での自身の業務に関する評価にも影響するため、退職を検討することをお勧めします。

人間関係で仕事を辞める前にできる対処法

人間関係に関する悩みで頭が一杯になり、「もうこんな会社にいたくない!」と立ち上がる前に出来ることがあります。

ここでは人間関係が原因で退職を決意する前に出来る対処法をご紹介します。

人事権をもつ役職者に相談する

まずは人事権をもつ役職者に相談してみることをお勧めします。

もし自身の相談内容が業務に支障を与えるに足る事態であると判断された場合、人間関係に悩みを抱える部署やチームからの異動を検討してもらえるかも知れません。

社外の友人や家族に相談する

社外の友人や家族に人間関係で悩んでいることを相談するのも1つの方法です。

家族や友人に自身の置かれている人間関係を取り巻く事情を説明して、自信の落ち度や周囲を取り巻く人の人間性について客観的に判断してもらいましょう。

 

第三者から見た際に、自身の思い込みによる振る舞いが人間関係を悪化させているケースもあります。

自身が原因で人間関係を悪化させている場合は、それに気づくきっかけとなり、振る舞いを変えることで人間関係を修復できる可能性もあります。

また、人に悩みを打ち明けるだけでも自信の精神的負担が軽くなることもあります。

一度家族や信頼できる友人に相談してみるのも良いでしょう。

業務に集中してみる

「あの人は私のことを悪く思っているに違いない。」といったような人間関係に関する考えを一旦捨ててみるのもおすすめの方法です。

業務のことだけを考えて業務上で成果を上げると、会社としては自身のことを認めざるを得なくなります。

会社での発言権が増すため、異動願を受け入れられる可能性も高くなるでしょう。異動願を受け入れられたら、人間関係に問題がある部署から解放されます。

同僚との比較をしない

競争社会において、自身に対する会社からの評価を気にすることがストレスになっている人も少なくありません。

同僚が仕事で成果を出しているのを横目に、自身と比較してしまうことで疲れることもあるでしょう。

 

社内での評価を気にせず、真っ直ぐにお客様のために仕事をこなす事に集中してみましょう。

お客様のために仕事をこなす事で、自然と成果がついてくるため、社内でも評価される可能性が高くなるでしょう。

社内での評価に悩んでいる間は、ただ精神的負担が増えるだけで成果に貢献する行動は何一つ生み出せていません。

同僚との比較をする時間をお客様の満足度に貢献する行動を起こす時間に当てることをお勧めします。

辞めたいと感じる原因の本質を探る

人間関係が原因で辞めたいという理由に対して「なぜ?」を5回繰り返しましょう。

辞めたい原因に「なぜ?」を繰り返すことでより本質的な原因に迫ることができます。この方法は「トヨタ生産方式」でも原因の再発を防ぐことを目的として提唱されている方法です。

本質的な原因を探らずに、転職活動を行うとまた人間関係で悩まされるケースも少なくありません。

次の職場では人間関係に悩みを抱えないように本質的な原因に基づいて、転職先選びの基準を設定することを心掛けましょう。

辞めたい原因の本質の追求例

「人間関係が嫌だ。」

  • 「先輩のパワハラ発言が嫌い。」
  • 「社内にパワハラ発言が横行している。」
  • 「会社のコンプライアンス意識が低い。」
  • 「社長がワンマン経営者」

今回の例では、コンプライアンス意識が高く、経営者に対してもフラットに意見を出し合うような企業を転職選びの基準として設定することで前職と同じようなことが起こる確率は低くなると考えられます。

転職を検討する

人間関係に関するストレスがあまりにも酷く、業務に支障をきたすレベルであるような場合は退職を検討することをお勧めします。

人間関係に悩んで鬱状態になると、会社を辞めるどころか社会復帰すら危うくなる可能性があります。

手遅れになる前に転職して、人間関係をリセットした状態で業務に集中できる環境に身を置く方が自身にとって明るい未来が待っていることでしょう。

転職先でも人間関係の問題が起こる場合もある

転職先でも人間関係の構築に失敗すれば、人間関係の悩みを持つ可能性は十分にあります。

そのため、可能性であれば社内での配置転換や人間関係を改善するための努力を行う方がリスクは少ないでしょう。

もし、転職を検討する場合にも本質的な原因を追求するした上で同じ問題を繰り返さない転職先選びの基準を設定することをお勧めします。

円満退職のために知っておくべき知識

円満退職のために知っておくべき知識

転職を決めた際に待ち受けるのが退職に関する手続きです。

ここでは退職トラブルに発展しないために知っておくべき知識についてご紹介します。

退職の申し出は30日以上前に行う

退職の申し出は退職希望日の30日以上前に行うことが賢明です。

民放627条にて、退職の申し出から2週間経過することで雇用契約は終了すると定められています。

しかし、就業規則上で「退職の申し出は1ヶ月以上前に行うこと」と記載されている企業が多いため、退職トラブル防止の観点では退職希望日の1ヶ月以上前に退職の申し出を済ませておくことが賢明な判断と言えるでしょう。

退職届を記載する

退職を希望する際には退職届を会社に提出しましょう。

退職届には以下の内容を記載することが一般的です。

退職届に記載すべき内容
  • 退職の意思表示
  • 退職理由
  • 退職日付
  • 届出年月日
  • 所属
  • 氏名
  • 宛名

実際に退職届を記載する際には、以下のテンプレートを活用すると良いでしょう。
【退職届のテンプレート】

退職届を提出することで、退職の申し出を行った事実が書面として残るため、万が一退職トラブルに発展した場合にも事実を証明する証拠として有効に機能します。

退職理由は事前に検討しておく

退職の申し出を行う際に上司に伝える退職理由は事前に検討しておきましょう。

退職の申し出の際には、つい感情的になって人間関係に関する本音を伝えてしまいトラブルに発展したり、引き留めに合うケースも少なくありません。

余計な引き留めやトラブルを防ぐためにも、適切な退職理由を事前に検討した上で、退職の申し出の際にははっきりと退職意思を伝えましょう。

引き継ぎは入念に行う

業務の引き継ぎは後任の担当者が疑問を持たずに仕事ができるように丁寧に行いましょう。

引き継ぎを疎かにして退職すると、「引き継ぎも行わずに辞めるなんて、あの人は社会人として無責任な人だ。」という評価を下されるのも無理はありません。

万が一転職先に前職の会社の営業が出入りしている場合、自身の転職先での評判を下げるような陰口を伝えられる可能性もゼロではありません。

余計な心配事を残さないためにも、引き継ぎは丁寧に行うことをお勧めします。

まとめ

今回は人間関係が原因で仕事を辞めたい人の実情や、人間関係を改善するための方法、人間関係で退職したい場合の対処法、円満退職するための注意点等について解説してきました。

人間関係が嫌で退職したとしても、仕事を辞めたい原因の本質を理解した上で転職先選びを行わないと転職先でも同様の問題が起こる可能性もあります。

可能であれば、現在の職場内での解決方法を模索した上で、精神的負担が限界であれば転職を視野に検討しましょう。

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